かぼちゃのトレイル日和

トレイルランを中心に 走ること 読むことについて綴っていくブログ

【読むトレイルラン】恩田陸 夜のピクニックにトレランを見る 読書感想文

どうもかぼちゃです

読むトレイルラン

ということで今回紹介するのは

恩田 陸さん 夜のピクニックです。 

 

 この夜のピクニック 略して夜ピクですが 恩田陸さんの有名小説で知らない人は少ないのでは?という名著の一つです。

かぼちゃ初めて読んだのはもうだいぶ前のことなのですが 改めて読み直した時にトレイルランナーとして感性に触れるポイントが多々あったので それについて紹介したいと思います。

恩田陸 夜のピクニックにトレランを見る

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あらすじ

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。

それは全校生徒が夜を徹して80㎞を歩き通すという、北高の伝統行事だった。

甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。

三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために…。

学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。

(新潮文庫あらすじより抜粋)

 

登場人物

西脇融(にしわき とおる)

物語の主人公 北高に通う高校3年生。高校に入学する前に父親を胃がんでなくし 母子家庭となる。膝の怪我が完治しておらず歩行祭に不安を抱えている。

 

甲田貴子(こうだ たかこ)

もう一人の主人公 融とは同じクラス。融と同じく母子家庭で育つ。

歩行祭中にある誓いを胸に秘めている。

  

戸田忍(とだ しのぶ)

融の親友の水泳部。部活は違うが融と共に歩行祭でゴールしたいと思っている。

 

遊佐美和子 (ゆさ みわこ)

貴子の親友 学校のマドンナ的存在。老舗和菓子屋の娘で所謂大和撫子な女性。

  

榊杏奈(さかき あんな)

高校2年生の頃の貴子のクラスメイト。大学入学のために現在はアメリカに住んでいる。歩行祭が好き。

 

梶谷千秋(かじたに ちあき)

貴子 美和子の親友で杏奈とは2年生の時に同じクラス。

 

後藤梨香  (ごとう りか)

貴子と千秋と一緒に歩行祭を歩く。クリィカルな毒舌。早稲田に行って芝居や演出 脚本などを学びたいと思っている。

 

内堀亮子 (うちぼりきょうこ)

美和子のクラスメイト。融に恋愛感情を抱いている。もともと戸田忍と付き合っていた。校内に付き合ったことのある男子はたくさんいるよう…。

 

高見光一郎(たかみ こういちろう)

融と貴子のクラスメイト。昼間はゾンビの様に萎れているが 夜になるとハイテンションになる。

 

昼夜を徹して80㎞もの長距離を高校生が歩く 歩行祭

物語は主人公 融と貴子が通う高校の伝統行事 北高鍛錬歩行祭。

全校生徒が午前8時から翌朝の8時までの24時間 80㎞もの道のりを歩くという一風変わった そしてハードな学校行事が舞台。

 

この歩行祭 前半と後半の二つのパートに分かれており 前半は団体歩行…。

クラスごとに二列縦隊で歩き 仮眠を挟んで後半は自由歩行といい 一斉にスタートしゴールの学校を目指す。このゴールには順位がつくため運動部の大半の生徒は後半の順位争いで上位に着くことに懸けています。

 

2人の主人公 その関係が物語の主軸

 

主人公 西脇融は高校最後の歩行祭を親友 戸田忍とゴールしたいと考えていますが 膝の怪我が完治しておらず 最後の自由歩行で走れるのか不安を抱いています。

 

一方 もう一人の主人公 甲田貴子はクラスメイトの梶谷千秋後藤梨香と共に歩行祭に参加していますが 二人が高校生活最後の行事と楽しみにしている傍ら 貴子はある小さな秘密の賭けを実行することを心に決めています。

 

この二人の主人公 周囲には知られてないある秘密があります。

ある種 険悪な二人の関係性は 特に融側は貴子に対し嫌悪感ともいえる感情を抱いており かたや貴子は二人の微妙な関係を少しでも良いものしたいと考えています。

 

前半 団体歩行

物語は二人が残り少ない高校生活に想いを馳ながら 

ゆったりとしたペースで融サイド 貴子サイドを行き来しつつ 融から見た貴子 貴子からみた融が語られ 徐々に二人を取り巻く関係が明かされていきます。

 

物語が進むにつれ 融サイドと貴子サイドは近づいては離れを繰り返し 2人の距離は徐々に近くなっていきます。

その中は融と貴子は互いに対して抱いている感情について少しずつ理解していきます。

また魅力的な登場人物が次々と現れ 二人の距離が近づくエピソードが展開されていきます。

午前中スタートから始まる歩行祭は昼から夕暮れ そして夜間へと進んで行きます。

 

後半 自由歩行

そして後半 深夜の仮眠を経て始まる自由歩行はそれまでのクラス単位を離れ 各々がパートナーを決めてゴールに向かって一斉にひた走ります。

物語もラストに向かって走り出します。

深夜から日の出 早朝へと向かうパート。

 

融は親友の戸田忍と 貴子は遊佐美和子と 融と貴子のギクシャクした関係はそのままに それぞれが不安や希望を抱きながら高校生活最後の想いを胸にゴールである学校に向かってスタートします。

 

しかしスームズにゴールという分けにはいかず やはりここでも様々なトラブルが二人の足を止め 障壁となって立ちはだかるのです。

 

融と貴子はゴール出来るのか そして二人の物語の行く末は…。

 

 

途中 物語の本筋とは少し外れたエピソードがいくつか展開されますが それらも少しずつ絡みながら  物語は一気に終盤に向かって 文字通り走り抜けていいきます。

 

なぜ読むトレイルランなのか?

この夜のピクニック 

高校生活最後の歩行祭を通じて 高校生たちの秘めた思いを描いた 青春小説で

決してトレイルランナーが出てくるわけでも そもそも「トレイルラン」なんて言葉が出てくるわけでもありません。

 

それでも今回 読むトレイルランとしたのは この作品に出てくる

・80㎞もの長距離を歩く(時に走る)歩行祭というイベント

・随所に描かれる景観の描写 

・共に歩を進める人々との出会いや会話

・痛みや疲労との闘い

・夜間パートのドラマ

・終盤 パートナーと共にゴールを目指す高揚感等々

 

トレイルランのレースと共通するエッセンスが随所に見てとれると感じたからです。

 

昼夜を徹し 終始ただ歩いて走るという単調な展開のはずが その中にはたくさんのエピソードが詰まっており 物語を形作っています。

それはまさに 僕らが体験すトレイルランそのものではないでしょうか?

 

恩田陸 夜のピクニックぜひ読んでみてください。

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お気に入りのブックカバーと今日のトレイル

どうもかぼちゃです。

 

雑貨屋さんでお気に入りの本のカバーを買うのもいいのですが

気に入った包装紙や紙袋を使って文庫カバーを作るのが好きです。

 

作ると言っても文庫本のサイズにカットするだけのなんてことは代物なのですが でも日々の読書が少し楽しくなる気がします。

 

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パタゴニアのネット通販の包装紙で作ったカバーが最近のお気に入りです。

 

今日は子供を保育園に送ったあと自宅から40~50分程 車を走らせて少し奥地の方のトレイルへ

 

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綺麗な紅葉にはまで少し掛かるのかな?

とか思いつつもスタートから空気感は凄く心地よい

今日は追い込まずにゆっくり楽しもう。

そんなことを考えながら走りだしました。

 

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トレイルはこんな感じ。

 

今日は何組か歩いておられる地元の方々と挨拶をしました。

「お気をつけて~」などとお互い交わしながら

冷え込む感じもなく気持ち良い陽気だったので 「ゆっくりハイクも良かったかな?」 とか少し思いながら のんびりとラン。

 

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こんな感じで往復約20㎞ 約3時間。

サクッと行って帰ってくるという感じでした。

 

次はもう少しまじめに走ろうとか思いながら やっぱり結局のんびりもいいかなってなりそうな  そんな今日のトレイルでした。

【読書感想文】世界は残酷で でも色彩に満ち溢れている 西加奈子 さくら

どうもかぼちゃです。

 

西加奈子さんの「さくら」 

 

 

今年映画化ということで かぼちゃの中でも この物語が映像化されるとどんな感じなのだろう?とワクワクとドキドキが入り混じった心境なのですが この「さくら」本当に素敵な物語なので ぜひ読んで頂きたい。

あまり 全部をいい過ぎないように

この「さくら」について書いていきたいと思います。

 

 

 

世界は残酷で でも色彩に満ち溢れている 西加奈子 さくら

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あらすじ

僕の手には今 一枚の広告がある。

 

その広告の裏に 薄くびっしりと文字が書き綴られたそれは自分宛に届いた一通の手紙。

 

それは2年前 家を出て行った父親からの手紙だった。

 

手紙の最後には「年末家に帰ります」

 

その一文で僕 長谷川薫は故郷の大阪に帰ることを決意する。

 

久しぶりに帰る故郷の景色は気が付くとたくさんの思い出を呼び起こす。

 

実家には 「さくら」という名の年老いた犬がいる。

 

中型の掃除機くらいの大きさで 白に黒ぶちの雑種。

年老いて目も耳も悪くなって少しやせてしまったけど でもいつまでも愛くるしいその「さくら」が我が家の家族に加わったあの頃 僕ら家族は眩しいくらいの幸せであふれていた。

 

誰もが振り返る魅力的な兄 一(はじめ)

 

ちょっと変わってるけど可愛い自慢の妹 美貴(ミキ)

 

物静かだけど優しい父とスマートで優しくていつも明るい母

 

誰もがうらやましいがる様な幸せな家族のひとときは ある日 一つの大きな出来事をきっかけに少しずつ 残酷に崩れていく…。

 

それはもう修復不可能なくらいに…。

 

バラバラになった家族のもとに 父と僕は帰ってきた。

再びあの頃の様な 幸せで温かな空気に包まれた家族に戻れるのだろうか?

 

神様は残酷で いつも悪送球 難しい球ばかりを投げてくる。

 

もう打たれへん…。

 

 

 

「さくら」だけがいつも変わらず軽やかにそのボールと戯れてた。

 

感想

読み進めていって感じたのは 関西弁が活き活きとしてるなぁてこと。

 

次々に繰り広げられる関西弁の応酬がリズミカルで踊るみたい。

明るく幸せな景色はとことん楽しくて でも陰鬱な悲しみに満ちた言葉は締め付けられるように心に刺さってくる。

 

コロコロ踊るようにコミカルで気づくと頬の緩んできて

でもそれでいて ズシンと心に圧し掛かってくるような重さも詰まってる そんな物語です。

 

「さくら」というタイトルがそうである様に 全体通して彩豊かな文章表現で物語がカラフルな色彩に満ちてます。

 

 

昨今は特に悲しいニュースばかりが続きますね。

暗くて重くて世界は残酷です。なんでこんな悲しくて辛いのだろう?

神様はいつも悪送球…。

でもきっとそうじゃない。

 

神様はいつも変わらず真っ直ぐの球を投げてくれてて それどころか神様は僕らのひどいボールをいつもしっかり受け止めてくれてた。

 

悲しい運命はいつだって僕らの次第なのかもしれない。

 

 

そんなことを考えさせられた 「さくら」どうか一度読んでみてください。

 

sakura-movie.jp

 

 

 

 

【読むトレイルラン】ランニング始めた頃にタイトルに惹かれて共感しまくった村上春樹のエッセイ

どうもかぼちゃです。

 

 

村上春樹と言えばノルウェイの森だったり 海辺のカフカだったり1Q84だったり有名作品多数だけど かぼちゃは全然それらの作品には触れてこなくて 

でもなぜかこれだけはタイトルに強烈に惹かれて手に取って読み耽った記憶があります。

走ることについて語るときに僕が語ること】 

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読むトレイルランって トレランじゃなくてギリランニングなんですが…

 

ランニング始めた頃にタイトルに惹かれて共感しまくった村上春樹のエッセイ

 

本書との出会いはもう随分昔 ランニングを始めて数カ月の頃。

初めて参加したハーフマラソンで手痛い思いをして 落胆しつつも

「よーし来年こそは!」と意気込んで 月間200㎞以上を目標に!と日々黙々と走っていた時でした。

 

冒頭にあるランナーの言葉があって それが当時 ランニングを始めて間もなく しかも本とか有名人の言葉に感化されやすい かぼちゃの心を刺しました。

 

「痛みは避けがたいが 苦しみはオプショナル(こちら次第)」

 

著者によれば 例えば走っていたとして「ああ きつい もうダメだ」と思った時

(きつい)というのは避けがたいことだが (もうダメ)かどうかは自分次第だよね。

概ねこういう意味だそうで

 

当時 今よりずっとロードでタイムを縮めるのに躍起になってたかぼちゃにはとてもストイックな印象のフレーズだったけど ちょっとクールダウン期な今見てもこれはこれでモソモソと胸の内を擽られる言葉です。

 

とにかく本書を本屋で数ページパラパラとめくってこの言葉は見つけたかぼちゃは次の瞬間 気が付くとレジの前で本書に掛けるブックカバーを選んでるっていうくらいキラキラ輝いたフレーズだったのです。

 

ざっくりとあらすじ

 

本書は著者村上春樹氏が自らのライフワークである走ること と小説を書くことについて綴ったエッセイです。

 

小説家村上春樹が日々走ることには理由があって 

小説を書くこと 

つまり自分の中から自分が心から納得する作品を生み出すことは 想像も出来ない程のハードワーク。

それは物語を創出する頭脳労働だったり 朝から晩まで机に向かって書き続ける肉体的なものだったり 精神面の安定だったり…。

長い人生を少しでも長く小説家として送っていくのなら体力作りと心身の健康維持という面で走ることは必要不可欠。

 

そして著者曰く

マラソンで常に優勝を狙うようなランナーは別として

多くのランナーとってそうであるように自分にとっても走ることで誰かに勝ったり負けたりすりことは大きな問題ではなくて 走り終わった時に何かしらの目標(タイムなり 何某か手応えなり)を自分の中で達成できたのか もしくは得ることができたのか?が重要で その点において小説を書くということと 走るという行為には似通った点もいくつもある。

 

作品の発行部数や文学賞等はあることに越したことはないがそれらは決して重要なトピックではなくて 結局書き終えた作品に自分が満足できているのか否かが本質だという。

 

でも何より走るという行為を長年続けれた理由は

結局性分に合ってるから と長く走る事にそれほど苦痛に感じないからだ。

 

感想

 

ざっくりとですがこんな感じで著者が自分で切り盛りしていた飲食店をある日閉め

専業小説家として生きていくことを決意し小説を書き 走りはじめ 走ること 書くこと 生きることについて想うことを様々なレースの描写と合わせて淡々と綴っていくという内容。

 

決して専門的なトレーニング方法等の類は一切出てこず ひたすら著者の想いが書き綴られていくのですが それが決してトップアスリートやエリートランナーのかけ離れた感性というわけでなくて 日々走ることが日課だけど 鈍足ランナーでもあるかぼちゃにも「あっ この感じ 分かる!」と共感する 

所謂「市民ランナーあるある」 なことをオシャレに言語化文書化してくれてる様なエッセイ。

 

そしてやっぱりランニングっていいよなぁて改めて考えさせてくれる1冊です。

ちょっと走ることに煮詰まったなら 少し触れてみるのもいいかもしれません。

 

【読むトレイルラン】本棚で埃に塗れてたBTRを数年越しに読み終えた感想

どうもかぼちゃです。

 

 

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 一時ランナーたちの間で話題となったBORN TO RUN走るために生まれた。

 

トレラン界隈でも 今では定番となったルナサンダルで走るランナーをよく見るようになったのも本書が刊行された時期だったと思います。

 

当時かぼちゃも流行りに乗って読み始めたものの 何度も手が止まって挫折の繰り返しでした。

今回やっとのことで読み終えたところ やはり読んで損なしの名著だったので 読後の感想を少し内容を整理しつつ書いていきたいと思います。 

 

 本棚でホコリに塗れてたBTRを数年越しに読み終えた感想

 

主な登場人物

著者クリストファー 彼の視点で物語は進んでいく。日々ランニングでの足の故障に悩んでいるランナー。

サルバトーレ・オルグイン タラウマラ族の住むメキシコを案内してくれる序盤の旅先案内人。

カバーヨ・ブランコ 白馬と呼ばれるタラウマラ族をよく知る人物。コッパーキャニオンでタウラマラ族とアメリカのランナーが競い合うトレイルレースを計画する。 

アルヌルフォ・キマーレ タラウマラ族の最強ランナー。後にスコット・ジュレクとも対決する。

リック・フィッシャー 10年前レッドヴィル100mileを開催した写真家。

アン・トレイソン 数々のウルトラレースで優勝する女性ランナー。10年前レッドヴィル100でも圧倒的な走りを見せる。 

ファン・エレーラ タラウマラ族のランナー レッドヴィル100に参戦し多くのタラウマラランナーと共にでアンと競い合う。

エリック・オートン アドベンチャースポーツに精通する著者のコーチ。終盤のレースにも参加する。

スコット・ジュレク アメリカで最も有名なウルトラランナー。数々の記録を持つ。また人を惹きつける魅力を持つ。

ジェン・シェルトン 大学生将来有望な女性ランナー。若さ故の無鉄砲さで ビリーと共に著者にパーティーキッズと揶揄される。

ビリー・バーネット ジェンと同様将来有望な若手ランナーでジェンの恋人。 

ベアフットテッド 裸足ランの提唱者 ベアフットランナー。後に有名なルナサンダルを創る。

 

あらすじ

著者であるクリストファー・マクドゥーガルはメキシコのバラン・カス・コブレでカバーヨ・ブランコという人物に出会う。

彼こそは謎に包まれた伝説の走る民族タラウマラ族と彼らの秘密を知る唯一の人物であった。

この出会いが後に前代未聞のトレイルレース開催へと繋がっていく。

 

なぜ私の足は痛むのか?

ことの始まりは著者クリストファーの疑問「なぜ私の足は痛むのか?」だった。

日々のランニングを日課とする著者はランニングにおける様々な怪我に苦しんでいた。

ハムストリングの断裂 アキレス腱の損傷 足首の捻挫 土踏まずの痛みなど

 

不思議なのがそれらの症状が自分含めたアマチュア市民ランナーやマラソンの王者に関わらず あらゆるランナーにとって当たり前のことで むしろ負傷しないランナー方が特異なランナーである。という事実。

 

毎年約8割のランナーがランニングによって何らかの傷害を経験する。

 

長年様々なスポーツメーカーが莫大な研究費や開発費を投じて毎シーズン新しい素材と革新的なクッション性や機能を謳い文句に新作シューズが世に出回っているのにランナーの負傷率はここ30年下がっていないのだ。

 

謎多き走る民族 タウラマラ族

 

そんな時 著者がある時旅行誌の記事で知ったのはメキシコの奥地に住む小民族タラウマラ族の存在だった。

 

彼らは険しい峡谷に住み50代でも10代より速く走れ 80代でフルマラソン並みの距離の山復を登る。時に一晩中飲み明かし次の日には数百㎞の道を走ったという伝説もある程だった。

眉唾記事かと疑いながらも もしこの記事が真実だったとするならば

なぜ最新のランニングシューズを履いている自分が2~3mile程度のジョギングで足を壊し毎年屈強なマラソンランナーの多くが怪我や故障に悩まされているのに タラウマラ族は靴とは言えない靴を履いて岩だらけの峡谷を何十㎞何百㎞と負傷無く毎日走り続けるこができるのだろう?

強烈に彼らに惹かれた著者はタラウマラ族の秘密を探るべく旅に出たのであった。

 

(白馬)カバーヨとの出会い

 

その旅で出会ったのが白馬と呼ばれるカバーヨ・ブランコ。

彼もまたタラウマラ族に魅了された者の1人だった。

 

10年前彼はレッドヴィル100という100mileレースでタラウマラ族ランナーの圧倒的な走りを目撃し魅了され レース後 世間から姿を消して10年タラウマラ族と同じ地で暮らしていた。

 

カバーヨ・ブランコも著者同様 かつては足の故障に悩むランナーの1人だった。

 

タラウマラ族と同じ峡谷で暮らすにあたり それまで使っていた高価なランニングシューズやテーピング等の一切を捨て 彼らと同じサンダルだけを履き走り生活する様になった。

すると不思議な事が起こる 3年を過ぎたあたりから全く怪我をしなくなり走っている時の痛みを感じなくなった。

それどころか過去になかった程自分の身体が強く 健康に 速くなっていくのを実感していったのだと言う。

 

その話を聞いた著者クリストファーはカバーヨブランコに教えを乞うことを決める。

 

本当に実現できるの?カバーヨの野望

共に峡谷を走り指導を受ける最中 カバーヨは唐突に話し出す。

それは無謀なレースの開催計画だった。

アメリカでもっとも有名で実力あるウルトラランナー スコットジュレク

その全米最強ランナーと 最強の走る民族タラウマラ族のランナー達とがタラウマラの地で競い合う50mileのトレイルレースだった。

全米屈指の有名ランナーがこんな辺境の地に?しかも誰ともわからないカバーヨらの挑戦を果たして受けてくれるのか?

開催は夢物語に終わるのか?

 

なぜ私の足は痛むのか?その答えが見つかる

カバーヨの指導を受けた著者クリストファーはアドベンチャースポーツに精通するエリックと出会い タウラマラ族の走り方や食事等を研究。

フォームと食生活の改善に取り組み 徐々にタラウマラ式の走り方を身に着けていく。

クリストファーはいつしか足の痛みが消え 今まで以上に長い距離を走れるようになっていたのだ。

そして自分もカバーヨが計画するレースに参加してスコットやカバーヨ そしてタウラマラ族と共に走りたいと思うようになっていた。

 

仲間との出会い そして終焉へ

 

裸足で走る陽気なランナーベアフットテッドや女性トレイルランナージェンシェルトンそしてスコット・ジュレク。

魅力的なキャラクターが現れ仲間に加わりながら物語は賑やかになっていく。

メキシコに向かう珍道中。様々なトラブルに見舞われながらも

著者クリストファーは ついに物語の終焉コッパーキャニオンウルトラマラソンの日を迎えるのだった。

 

 以上が大まかな内容です。

まとめと感想

本書は「なぜランナーの足は痛むのか」と「最強のタラウマラ族と出会う旅」と二つのテーマに分けることができ 物語はその二つの話を行ったり来たりとくり返しながら ラストの50mileコッパーキャニオン・ウルトラマラソン(現在はウルトラマラソン・カバーヨ・ブランコ)に続くという構成です。

 

正直 聞きなれない地名 登場人物の多さ 話が右往左往して読み終るのに非常に苦労しました。

中盤あたりまでが非常に忍耐がいりましたが 中盤以降の盛り上がりで高揚感に満たされ終盤に向けて一気に引き込まれ没入していきます。

さながらトレイルレースの様な感覚でした。

 

また化学的な考察パートも面白くて 人類の身体がどれだけ長距離を走ることに適した構造になっているか。や かつては人類は走る持久力を武器に狩猟を行っていた。等の話は「ふむふむなるほど そうなのか」 と唸りたくなるような内容。

 

序盤のレッドヴィル100や最後のコッパーキャニオンのレース描写も非常に心躍る展開になっています。

 

前述の様になかなか読破に根気のいる本書ですが 読み終えてからは苦労に見合う内容だったと強く思います。

ぜひ本書でタラウマラ族の秘術を探る旅を!

 

トレランしてると必ず聞いたことがあるシューズブランド13選

どうもかぼちゃです。

 

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以前 覚え書きにとメモしてたトレランシューズを取り扱うブランドを以下に列挙してみました。

 

初めてのシューズ選びについては以下の記事を読んで頂けると嬉しいです。

kabocha-8.hatenablog.com

 

トレランしてると必ず聞いたことがあるシューズブランド13選

  

ASICS(アシックス)

日本を代表するスポーツシューズブランド。

トレイルランニングシューズであるゲルフジシリーズ

UTMBで3度の優勝経験があるトレイルランナー グザビエ・テベナールが愛用していることで有名。

www.asics.com

 

adidasアディダス

説明不要の人気スポーツブランドにもトレイルランニングカテゴリーが。

adidas TERREXシリーズは 日本のプロトレイルランナー奥宮俊祐選手も愛用。

shop.adidas.jp

 

ALTRA(アルトラ)

ヒール部分を削ることでランナーのヒールストライクを軽減し 自然な着地を促すゼロドロップというコンセプトを打ち出すシューズブランド。

フラグシップモデル LonePeak 等 ランナーに人気のシューズ多数。

altrafootwear.jp

 

inov‐8(イノヴェイト)

イギリス発のオフロードランニングシューズブランド。

ナチュラルランを推奨し上記のアルトラ同様のゼロドロップから8mmと幅広いドロップの種類と軽量ながら濡れた路面でも抜群のグリップ力を誇るソールが特徴。

代表的なシューズX-TALONに鉄の200倍の強度を持ちながら薄く軽量なグラフェンという素材を用いたGシリーズが話題に。

www.inov-8-jp.com

 

On(オン)

スイス発のランニングシューズブランド。

ミッドソールに穴が開いた独特のデザイン

雲の上の様な走り心地を実現するクラウドテックシステムが特徴。 

www.on-running.com

 

Colombia Montrail(コロンビアモントレイル)

初心者から上級者まで 幅広いトレイルランナーの要求を満たすトレイルラン専門の総合ブランド。日本のトレイルランニングを牽引する石川弘樹やスカイランニング世界一上田瑠偉などをサポートする。フラグシップ的位置付けのカルドラドはバランスが取れた性能でビギナーから上級者まで幅広く愛用されている。

www.montrail.jp

 

SALOMON(サロモン)

スペインの最強トレイルランナー キリアン・ジョルネをサポートするトレイルランニング総合ブランド。昨今のカジュアルデザインのトレラン業界において比較的レーシーなデザインのウェアやシューズが多い。S/LABシリーズが有名。

https://www.salomon.com/ja-jp

 

NIKE(ナイキ)

言わずと知れたスポーツの総合ブランド。

昨今は革新的な厚底マラソンシューズが話題になりましたが テラカイガーペガサストレイル等トレイルランシューズもしっかり展開。スタイリッシュなデザインはトレイルでも健在。

www.nike.com

 

THE NORTH FACE(ノースフェイス)

アウトドアからタウンユースにと幅広い商品展開を行う総合ブランド。

日本のトレイランニングのレジェンド鏑木毅をはじめ多くの日本人トレイルランナーをサポートする。

www.goldwin.co.jp

 

HOKA ONE ONE(ホカ オネオネ)

厚底シューズと言えば という程最近は認知度が高まってきたランニングシューズブランド。クリフトンなど代表的なシューズもあるが昨今 革新的なシューズデザイン 特に踵からミッドソールが飛び出した様な独特な形状のトレイルシューズ「テンナイン」は大きな話題となった。

www.hokaoneone.jp

 

BROOKS(ブルックス

アメリカ発の人気ランニングシューズブランド。

トレイルランナーのバイブルBorn To Runにも登場した世界最高のウルトラランナー スコット・ジュレクが契約を交わし 彼が商品開発にも関わっているカスケディアが代表モデル。

www.brooksrunning.co.jp

 

MERRELL(メレル)

アメリカ発のシューズブランド。

ハイキング ラン タウンユースと幅広いラインナップを誇るシューズブランド。

裸足感覚に近いベアフット系モデルのシューズをリリースすることで知られる。

 

merrell.jp

 

La Sportiva(ラ スポルティバ)

登山 トレイルラン クライミング等のアルパインシーンで活躍するシューズを展開するブランド。

優れたグリップとバランスの摂れた性能を誇るトレランシューズ「アカシャ」はビギナーから上級者にも人気。

www.sportivajapan.com

 

 以上です。上記以外もシューズを展開してるブランドはあるのですが また追記していきたいと思います。

 

 

【読書感想文】喪失感 悲しみとの向き合い方 母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。

どうもかぼちゃです。

今回の読書感想文は個人的にあまり馴染みなかったエッセイ漫画です。

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【目次】

 

 

 

本書のことを書く前に 

介護の仕事に携わり 間もなくかぼちゃは10年になります。

施設の介護福祉士という職業は 終末期を迎え亡くなる方を見送ることが非常に多いです。

かぼちゃも特別養護老人ホームで働く介護福祉士として多くの施設利用者である高齢者の死とその家族の姿を目の当たりにしてきました。

 

季節の変わり目や 急激に気温の下がるこの11月~12月からの年を跨ぐか否かの時期は高齢者の方の体調の急変が多く 旅立たれる方が比較的多い傾向にあります。

 

特に夜勤時は人員が少ない時間帯なので(基本夜間帯は一人で担当部署を巡回する)医師や看護師 家族 生活相談員 施設責任者等々への連絡であったりして バタバタと忙しくなることや 

自分の夜勤の時に見送るのを暗く重く感じる人も多いので この時期の夜勤業務前は思わず暗い感情を漏らしてしまう職員が多いです。

 

かぼちゃはというと もう10年もするとそれも割り切れるようになりました。 

多くの最後を看取る経験をすると 冷静に淡々と業務としてこなしている自分を考えた時にどこか人間として大切な感情が欠落してしまったのか?と不安な想いに駆られた時期もあったのですが 専門職たるもの常に冷静であれなので 決して悪いことではないと考えています。

かと言って やはり自分の親類や近しい人の死に対しては自分の中に悲しい感情がしっかり込み上がってきて 涙も流れますし ぽっかりと心に穴が開いたような喪失感はなかなか埋めようもないです。

 

本書を読み終えた時にふとかぼちゃ本人のことと共に 介護福祉士として向き合った残された家族のことが頭をよぎりました。

 

今までで施設で亡くなった方と対面した時のご家族の様子は様々ですが 自分たち施設の

介護福祉士が付き添えるのはそこまでで 当の家族にはその先 つまりその後の生活があるということを考えました。

 

【母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。】

本書の感想

ストレートなタイトル表現な本書に出会ったのは図書館でした。

 

ある種 目を引くこのタイトルの本書は物語の主人公である著者宮川サトシ氏が描く実話を基にした16話からなるエッセイ漫画。

 

真っ直ぐなタイトルと同じく 画風もストレートで見やすく 200ページ未満と比較的 短時間で読み終えてしまう長さですが 親との死別という遅かれ早かれ誰もがいつかは体験する内容で その心情の起伏や移り変わりが シンプルな絵柄と相まってなんともリアルで心にいつまでも残る一冊です。

 

登場人物

 主人公 学習塾で働きながら漫画家を目指している。33歳。

 

 末期の胃がんを告知され闘病生活を送る主人公の母

  明るく誰からも愛される。

 

真理 主人公の交際相手。母と仲が良い。

 

 妻を深く愛している厳格な人物。

 

 クールだが家族大切にするしっかり者。

 

 

あらすじ

 

本書の著者であり 主人公である「僕」は

末期がんの告知を受け闘病の末亡くなった「母」の葬儀の日

火葬の後に母の遺骨を前にした時 ある想いがよぎります。

 

「母の骨が欲しい むしろ食べたい

「母を身体の一部にしたい」

 

その日から「僕」には「母」のいない日常が始まります。

 

しかし いたるところにある生きていた「母」の痕跡は 嫌でも母との別れの記憶を呼び起こします。

 

母が使っていた携帯電話 母が書いた文字 子供のころ母と過ごした景色

 

何気ない日々の思い出が掛け替えのない幸せの毎日であったということに気づく「僕」。

 

大きな喪失感と共に 「母」がいないこの世界で生きる意味とは何だろう。そんな自問自答の繰り返す日々。

 

「母」がいなくなったことで実家にはゴミが溜まり 庭には雑草が生え いたるところに汚れが目立ち始め 母の葬儀の時も毅然として厳格だった父は酒の量が増え荒れていきます。

 

「母」がいなくなったことで父も家も崩れていくような…。

 

自分だけでなく周囲の人々もまた深い悲しみと喪失感を抱いている。

 

そんなある日 兄と「母」の墓石を買いに出かけた時に交わした会話から

兄は兄のやり方で悲しみと向き合い それでも前を向いて進み出している事をしります。

そして兄が掛けてくれた言葉をきっかけに 「僕」は東京に行くことを決意。

 

そして「母」が亡くなって1年 ある事が「転機」となり 物語は終盤へ

 

「母」の死は「僕」の人生になにをもたらすのでしょう。

 

というざっくりとですが あらすじとなってます。

 

最後に

 

大切な人 身近な人の死 

 

故人の「死」に意味を持たせることが出来るのは今を生きる人間だけでしかできなくて

悲しむこと 想うこと それは決して無意味なことじゃなく その時間がいつか残された人の前に進む力になったり糧になる。

本書を読んで強く感じたことです。

 

介護福祉士としていうと

介護の仕事をしていて 施設で亡くなる方をたくさん看取ってきました。

自分が働く特別養護老人ホームでは長年暮らしていた利用者の方が病院の様に元気になって退院するということはなくて 生活の場として施設で最後を迎える人がほとんどです。

時にこの仕事の先は「死」が付き纏う事 と考えると 虚しさを感じてしまうこともあります。

でも 綺麗ごとじゃなく 不思議と自分の看取った方の表情だったりその日の出来事は何年経っても覚えていたりします。

その都度その都度 たくさんを感じ たくさん学びました。

自分の中に今も活きています。

 

 

 

【読むトレイルラン】鏑木毅のマインドセットが良かった 読書感想文 

トレイルランナー鏑木毅選手のプロデュースするトレイルランレースにはいくつか参加したことあります。

 

魅力的なコースレイアウトだったり コースロストしようがないくらい徹底したマーキングだったり しっかりしたエイドの内容と数だったり スタッフの気配りだったり…etc。

どこまで関わるのかわかりませんが鏑木選手のどのレースも概ね質の高いイベントになっているという印象です。

 

どうもかぼちゃです。

読むトレイルランと言うことでかぼちゃが読んだトレラン関係の書籍を紹介。

 

 

昨年2019年に刊行された本書

【50歳ゼロからの挑戦 MINDSET (マインドセット)】 

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このマインドセットについて今日は書いていきたいと思います。

 

本書との出会い

本書を知ったのは著者プロデュースのあるレース会場で販売していたのがきっかけでした。

 

刊行当時はNEVERプロジェクトと題して著者が50歳にしてUTMBを完走。その動画がYoutubeにアップされてたりしてかぼちゃ所属の決して若くないアラフォーランチーム内で大いに感化されて共有してたのですが

その時はなぜだか触手が伸びなかったのです(本人とはたくさん話すことができてウキウキでしたが(笑))。

それでもある日 猛烈に読みたくなって結局 ネットで購入しました。

会場で買ってたらサインまで書いてくれてたかもしれないなぁ…。とか ちょっと損した気分でした。

 

そんな経緯がありつつ内容なのですが

 

内容について…正直に言います。

 

はっきり言ってあまり期待はしていませんでした。

 

こんなこと言うと失礼なんですが…。

なんせ「UTMBで世界3位なりました。て言いすぎじゃない?」て思ってたくらいで…本人の紹介だったりなんだかんだ話の中で都度都度世界3位世界3位て繰り返し出てくる表現が気になっていたいうか…。

決して悪口を言うつもりはないんです。

 

で読み終った感想は 一言で言うと 凄く良かった!です。

 

本書でもUTMB世界3位て言葉は何度も使われてて 世界3位てのを別の言葉で言い現せれないのかなぁ~とか気になるとこはあったんですが そんなの差し引いて 内容はすごく自分に突き刺さりました。

 

あらすじ

 

ところどころ掻い摘みながら簡単にあらすじを書いていくと

 

冒頭は件のUTMBの話から始まります。

人生最高の日はいつでしたか?と読者に問いかけるところから始まります。

もちろん著者にとってはこの2009年の世界最高峰の100milレースの日がそうだと語られるんですが その直後にショッキングな見出しが…。

 

死の宣告「もう、元のようには走れない」

これの一文にはドキッとしました。

 

2009年UTMBのレース後 左アキレス腱が激痛と共に異常に腫れ上がり痛み止めがないととても走れない状態に…。

医者からも明確な診断は出されず安静を勧められますが プロトレイルランナーとしてスポンサーとの兼ね合いやセミナー等で収入を得るために走らなければならないという焦りが…。

結局 痛みを誤魔化し様子を見ながらも走る事を続けることに。

後に医師から腫れは炎症等ではなく長年の酷使と世界のトップ争いのレースの中で蓄えられた膨大な疲労が原因で変形してしまい自然治癒ではもとには戻らないと告げられます。

 

そこからは案の定 徐々に物語に陰りが見え始めます。

痛みを推してトレーニングを続け挑んだ翌年のUTMBは天候不良で中止に。

その次の年はさらにアキレス腱の痛みは悪化 また周囲の期待が重く圧し掛かり心身ともに不安定だったと言います。

さらに翌年 2012UTMBはもまた悪天候で距離が短縮。

 

この年を最後に著者はUTMBをから離れることを決めます。

 

以降UTMB以外の様々な海外レースに参加。記録を残しつつもトラブルの連続。

あるレースでは心臓のトラブルによるリタイアを経験。

さらに物語は落ち込んでいきます。

まさに暗雲。

 

物語は幼少時代に遡り 少年時代を経て走る喜びを知り 陸上に出会い 挫折

そしてトレイルランニングとの出会い。そしてUTMBへ

そこで得た人生最高の喜びが後に少しずつ心身を追い詰めていく…。 

 

しかし転機があります。家族 小さな娘の存在。

それが本書のタイトルにもなっているマインドセットのきっかけとなります。

 

以降このマインドセットをキーワードに物語は浮き沈みしつつも徐々に光が差し込んでいきます。

様々なレース トラブル 病気等々本当に様々な苦難が それでもたくさんの出会いや繋がりがあり 著者の考えは今までと違うステージに辿りついていきます。

 

そしてたくさんの想い胸に参加を決意する 物語は2019年のUTMBへ

もうこの辺りになると胸が熱く高鳴りながら読み進めてました。

苦しい苦しいレースとなる 2019UTMB

 

そして感動のゴールへ

 

NEVERプロジェクト会見でのライバルからの質問

 

このNEVERプロジェクトのUTMB前の会見で著者と同世代で長年のライバルであるトレイルランナーの横山峰弘氏が

「このUTMBは日本の若い選手もたくさん出ます。我々世代は彼ら若い世代を大舞台で倒さなければならない。それぐらいの勢いで行かなければならないと思うんですが…どうですか?」

と質問されてました。

それに対して著者鏑木毅氏は

「はっきり言って誰も見ていない。そういう趣旨で臨んでいない。他人と競うUTMBはもう終わってる。敵は自分だけと思っている。」

と答えていました。

はじめてこの動画を見た時は むむ~と思ったくらいでしたが

本書を読んだ後だと著者のこの言葉がより深く心に響いてきます。

 

最後に

 

日本ではまだまだマイナースポーツですがトレイルランニングの最高峰UTMBで世界3位(やっと使えた)という日本人選手では未だに破られてないこの輝かしい記録。

本人にとってこの記録は前にも後にも例がない記録故に相当な孤独だったんだろうなと…。

途方もないプレッシャーの中で著者は戦ってきたんだろうと本書を読むと感じるんです。

いつも主催のレースでの前夜祭や後夜祭でお会いする時はそんな雰囲気はまったく感じさせず 爽やかで気さくで物腰柔らかい印象しかなかったレジェンド鏑木毅。

その知られざる苦悩と 内なる強さを垣間見ることの出来る 

 

【50歳ゼロからの挑戦 MINDSET (マインドセット)】

著者 UTMB 世界3位のトレイルランナー鏑木毅

 

ぜひオススメの一冊です。

 

books.rakuten.co.jp

 

【読書感想文】言葉の力は世界を変えることが出来るのか? 原田マハ 本日はお日柄もよく

以前ダウンタウン松本人志千原ジュニアについて話ていたことを思い出しました。

 

常々 俺は後輩芸人に 旅行に行ったらなんか一つはオモロい話みつけてこいよ!て言うてるんです。

これがなかなか言うてくる芸人て少ないんですけど その点千原ジュニアは俺ら芸人みんなで行った旅行先であったしょうもない ちょっとした出来事もしっかり覚えてて それをめっちゃ面白いことだった様に話すんですよ。

そんなんがいつも面白いんですけど。それ聞いた後輩芸人は え?そんなことありましたっけ?て覚えてないんですよ…ジュニアはその辺が凄いんですよね

 

ちょっとうろ覚えなんですけど 概ねそんな内容だったと思います。

まっちゃんはジュニアの面白いことに対するアンテナの張り方を褒めてた印象なんですが…

 

その時思ったのが 同じ時間 同じ出来事を共有しててもそれをどう伝えるか?で

「なんだ そんな話」で終わることもあれば 「なにその話! スゴイ面白っ」て別な感想とか感情を引き出せることが出来るんだ。

見方を変えたり言い方を変えたり角度変えるとまったく違う価値を引き出せるんだってはっとさせられたんですが

 

 

この原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」も正にそんな はっとする体験が冒頭から散りばめられてて 一気に引き込まれてしましました。

大好きな1冊になりましたのでご紹介します。

 

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徳間文庫

 

 

あらすじ 伝説のスピーチライターとの出会い

主人公は二宮こと葉

ちょっとそそっかしいけど 真っ直ぐな会社員女性。

冒頭幼馴染でずっと想いを寄せてた今川厚志の結婚披露宴。

その式の最中こと葉は厚志の会社の取引先社長の猛烈に眠たい祝辞を聴きながら大失態を犯してしまします。

 

いたたまれなさから会場から飛び出し そこで一人の女性と出会います。

その彼女こそ伝説のスピーチライター久遠久美なのでした。

 

次に始まる彼女のスピーチに一瞬で魅了されてしまったこと葉は スピーチの力 言葉の持つ力について激しく感銘を受け 久美の下を訪ね 弟子入りすることに…

 

初めてのスピーチとライバルとの出会い

会社の同僚で親友の千華の結婚披露宴。

スピーチを任されたこと葉は困惑しながらも久美の指導の下で初めて自分のスピーチを作り上げ披露します。

 

そこで現れたのはやり手のコピーライター和田日間足(わだかまたり通称ワダカマ)。

 

彼の操る言葉もまた人を惹きつける力を持ったものでした。

 

事あるごとにこと葉の前に現れるワダカマに徐々に対抗心が芽生えます。

 

 

スピーチライターとしての決意

そんな折スピーチライター久遠久美と野党代表小山田党首が組んで挑んだ国会議員党首討論を口火に世は政権交代の風潮に。

期せず幼馴染である青年 今川厚志が議員立候補することになります。

こと葉はその選挙演説のスピーチを任されることになり 厚志と共に熾烈な選挙争いに身を投じることとなります。

 

そこに対するは政界の重鎮黒川 そしてその選挙活動をサポートするのは天才コピーライターワダカマ。

分不相応な大役と戸惑いながらも幼馴染を自分のスピーチで勝たせてあげたい。スピーチの力で 言葉の力で世の中を変えたい。そして宿敵ワダカマには絶対に負けたくない。

そんな想いを胸に選挙戦をひたすら駆け抜けていくこと葉と厚志。

 

終盤

 

選挙戦もいよいよ大詰め 一世一代の選挙演説が迫る ある日

妊娠している厚志の妻 恵里の身体に異変が…

 

物語は大きなうねりを見せてラストに進んでいきます。

 

そしてラストはしっかり言葉の力で絞めてられます。

 

 

感想 

とにかく登場人物がみんな魅力的で

特に主人公こと葉がちょこちょこよく動いて物語全体の雰囲気を明るくしてくれます。

途中 政治や選挙についての堅苦しい用語が続きますが 物語がそれに引っ張られずに読み進めるのはこと葉のおかげなのかな。

幼なじみの厚志への淡い片想いからの心の変化も清々しいし。

厚志はというと 絵に描いた様な誠実でまっすぐな好青年。後半の彼の決意には目頭が熱くなりました。

ミステリアスなスピーチの師匠久遠久美はひたすらカッコ良く そして時に母の様に優しく…

ライバルワダカマは決して悪 じゃなくて微妙な距離感持ってこと葉の前に現れる。

この距離感いい塩梅で最後まで物語を引っ張ってくれるんです。

 

 

 

時に一人の人間の言葉が世界を動かしたり影響を与えたりするって言うのが 作中何度か語られます。

物語ではアメリカの元大統領オバマ氏の選挙でのスピーチのこと等が取り上げあられていますが かぼちゃが記憶にあるのは環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの国連でのスピーチでした。

当時 確か16歳の少女が鬼気迫る表情で訴える姿に世界中が注目していたのを覚えています。

小さな少女の言葉に世界がざわついてました。

あぁあれもスピーチの力だったんだな。

 

先日ちょうど大阪都構想住民投票が終わって大阪市廃止案が否決されましたね。

大きな話題となったニュースです。

 

そして遠い海の向こうでは明日 アメリカ大統領選が行われます。世界の未来を

左右するかもしれない大きな選挙

 

二つの選挙の 熾烈な争いの裏では 言葉の力で世界を変えれると信じた こと葉や久美の様なスピーチライター達の奮闘のドラマがあったのかも…。

 

10月末日 かぼちゃのトレイル環境

どうもかぼちゃです。

10月も末日を迎え明日から11月。

あと2ヶ月で年越しかぁ~てなんか実感あるのかないのか…。

 

5歳の息子にと親せきからお下がりの冬物衣類が何点か送られてきました。

 

子供服てすぐサイズが合わなくなるのでこういう頂きものはありがたいですよね。

さてその中の1着

 

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おっ グリーンと黒の格子柄!今流行りの鬼滅ではないですか!

しかも右の胸元のロゴは もしやPatagonia?

うひょ!とテンション上がりかけましたが

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natl.park ???

んんん~似て非なるもの 所謂パチもんなのか?

でもこれはこれで趣あるというか。1周回ってこのロゴ付けてるウェアもイケてるんじゃない?とか思ってしまう次第です。

 

さて10月最終日は午前中はいそいそと家の用事をこなし午後から家族が外出し思わぬフリーの時間ができたので近所のトレイルへ。

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自分が恵まれているな~と思うのは家の近くにしっかり走れるトレイルがあるということ。低山ですが里山が密集する地域なのでトレイルのトレーニングコースには事欠きません。

約20㎞の周回できるトレイルコースは累積で900m程度ですがそれなりに傾斜もところどころあり 時には追い込んだり時にはゆっくりスローランニングしたり。

たまにハイキングされてる方に会うこともありますが基本いつも貸し切り状態。

ありがたい環境です。

 

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徐々に日が暮れてくるこの風景が好きです。

まだまだレースには参加できそうにないですが 今あるものを大事に 堪能していきたいと思います。

 

トレラン初心者にもオススメ 厳選 もう一度出たい オススメトレイルレース【関西 近畿圏内】

各地で徐々にトレイルレースが様々な感染症対策を実施して開催され始めていますね。

もちろん残念ながら中止となったトレイルレースも多々あります。

早く以前の様に走りたいトレイルレースを思いっきり満喫したいです。

 

かぼちゃはというと職業柄まだまだ遠方への外出は厳に自粛の状況。

レース参加はまだまだ先のよう…。

 

どうもかぼちゃです

 

今回は今まで参加したトレイルランの大会で本当に出て良かったと思った近畿圏内のレースを紹介したいと思います。

 

投稿する写真のサイズと画質がマチマチなのはご愛敬でお願いします。

 

それではどうぞ。

 

①FIARY TRAIL高島朽木トレイルランレース

fairytrail-takashima.com
滋賀県高島市で開催されるトレイルレース。

コースディレクター・プロトレイルランナー鏑木毅氏が妖精の森と表現した美しいトレイルが特徴のトレイルレース。

コースカテゴリー 距離/累積標高

スーパーロング 60㎞/4000m

ロング     40㎞/2500m

ショート    20㎞/1200m

と3種類あり 初心者から実力者まで幅広いランナーが楽しめるレースです。

しかし今シーズンのコロナの中止に加え 台風などの悪天候で幾度かの中止を経験した不遇のレース。

かぼちゃは過去ロング40㎞とスーパーロング60㎞に参加しましたが スタート前に大阪医専のスタッフによるテーピングやマッサージなど施術が無料で受けれるという嬉しいサービスがあります。

前夜祭は地元の美味しい特産品とプロトレイルランナー鏑木毅氏のトークショーなど参加して損なし。

またレースでは運営スタッフの連携スキルも高く 初めての参加の時 途中で足を痛めて走ったのですがエイドスタッフがゼッケン番号をもとにスタッフ同士スマホで情報を共有してくれて ゴールまで各エイドでテーピングをしてくれたり声を掛けてくれたりと手厚いサポートをしてくれました。

 

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写真奥に見えるのは琵琶湖の景観。妖精の森と呼ばれるトレイルのコースレイアウトも素晴らしい

②忍者トレイルラン

ninjatrailrun.co

三重県伊賀上野で開催されるトレイルレース。

忍者をコンセプトにした一風変わったレース。色物のイベントと侮ることなかれ

イベントとしてしっかりと作り込まれた質の高いレースです。

伊賀上野の忍者とトレイルランを上手く組み合わせた終始楽しいと思える大会。

 

カテゴリーは

ロング  48㎞/2360m

ショート 18㎞/  900m

があります。

比較的しっかり走れるスピードコース。

かぼちゃが参加した年はその年のTJARの選手達がゲストランナーとして忍者の姿で参加していました(笑)が圧巻のパフォーマンスでした。

ところどころでスタッフ忍者が現れては参加選手を撫で斬りにしてくれますwww。

 

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忍者の名に違わぬ物々しい雰囲気のスタートゴールゲート 大会全体で世界観が一貫しており主催のセンスが光るレース

③熊野古道トレイルランニングレース

kumanooldtrails.com

三重県熊野市で開催されるトレイルレース

カテゴリーは

50㎞コース/3000m

30㎞コース/1500m

10㎞コース/  550m

の3種類。

かぼちゃは過去に30㎞と50㎞に参加しました。

熊野古道 丸山千枚田 雲海 布引の滝と見どころたくさんの近畿圏内屈指の景観を堪能出来るレース。

30㎞は終始走れるスピードレース。初心者でも楽しめると思います。

50㎞は上級者向け 30㎞コースから一気に標高を上げ山岳パートが激しいハードなコース。参加者は皆口々に「30㎞以降の一族山がヤバい」と吐露します。ぜひ「一族山」という名前を覚えておいてください。

レース後の後夜祭ではフェアリートレイル同様にプロトレイルランナー鏑木氏が参加されますが こちらは参加人数少なくアットホームな雰囲気で じっくり鏑木氏と話すことが出来ました。こちらもオススメです。

 

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レース中盤で現れる雲海は圧巻 これだけでも一見の価値ありのレース



➃比叡山インターナショナルトレイルラン

mt-hiei.com

 滋賀県大津市の比叡山延暦寺スタートのトレイルレース。

こちらもプロトレイルランナー鏑木毅氏がプロデュースするレースでフェアリートレイルがトレイルの美しさがテーマであるというのに対し 本レースはトレイルの厳しさを知るというテーマ。

カテゴリーは

23㎞/1700m

50㎞/3700m

そして50mile(80㎞)/5500mの3種類。

コースは厳しめですが世界文化遺産という歴史ある寺の境内がコース内に入っていたりと厳かな雰囲気のコースが魅力。

初心者にはちょっとハードルが高めだったこの大会 なんと

 

23㎞が新設され初心者にも参加しやすくなりました。

 

ROAD TO 50㎞と題したこのカエゴリー 50㎞の後半部分ということで美味しいところもしっかり堪能させてくれると思います。ぜひ23㎞→50㎞へとステップアップしてほしい。

かぼちゃが50㎞の部に参加した年は酷い雨の中の開催で それでも思い出に残るレースでした。

50mileの部は鏑木毅の挑戦状と呼ばれ 参加資格が100㎞以上のトレイルレース完走経験かフルマラソン3時間以内の記録保持者とハードルは高めです。走力あるランナーでなければ関門クリアも難しい。でもこれもまた挑戦し甲斐のあるカテゴリーかもしれません。

 

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世界文化遺産 比叡山 境内の神秘的な空気の中を駆ける厳しくも美しい唯一無二のレース

いかがでしたか?

上記レースもこのコロナの

影響で2020年は中止を余儀なくされました。とても残念です。

2021年はまだ予定は未定のものばかりですが いつか開催される暁にはまたエントリーしたいです。

初心者トレイルランナーがこれだけザックに詰めてけってアイテム10種

気が付くともう10月も終わり めっきり寒くなって気が付くと日中ノースリーブで走るとご近所様に白い目で見られることが多いですが 気にせず走るメンタルもなく先日長袖ランシャツを下ろしました。

タイツは履かない派なので長袖短パン姿を妻からは アラフォーのび太君かな?と揶揄されてます。


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どうもかぼちゃです。

 

トレイルランをする上で これだけは用意しようっていうアイテムを紹介。

日々がっつり走っているトレイルランナーの方には「何を今さら」な内容ですがその辺は生温かい目でスルーして頂ければ幸いです。

細々としたものもあるんですが トレイルランの大会などではレギュレーション 必携品となっていたりするので参考までに

 

タイトルにザックに詰めるとしましたけど時計とか笛とか鈴とか一部身に着ける道具が出てきますがご愛敬でお願いします。

 こんな内容ですが一つよろしくお願いします。

 

初めてのトレイルランで揃える シューズやザック等についての記事は以下です。

合わせて読んでいただけたらと思います。

 

kabocha-8.hatenablog.com

 

 

kabocha-8.hatenablog.com

 

 

kabocha-8.hatenablog.com

 

 それではどうそ

 

①ハイドレーションパック

item.rakuten.co.jp

トレイルザックの中に収納してホースを通してパック内から水分補給を行うアイテム。

1.5ℓ~2ℓサイズがトレイルランでは一般的。

メリットはたくさんの水分を運べるのと背部に背負うので走りの妨げにならない。

デメリットはレース等では補給が面倒くさいのと残量を把握しにくい。ホースやパックを洗ったり面倒だったりします。

それでもトレイルランでは非常に重宝します。

注意するのは持ってるザックがハイドレーションのパックに対応しているか?とサイズ。1ℓや1.5ℓのパックは入るが2ℓのパックは入らないというザックもあるので要確認です。

 

②ソフトフラスクやハンドボトル

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500ml一般的かと思います。

ザックのポケットに差し込んで飲み物を持ち運ぶアイテム。

柔らかい素材で出来てるので水分が減るとそれに合わせて萎むので飲み終わった後は小さく丸めて収納でき 残量も把握しやすい。

デメリットはついつい飲み過ぎちゃう(笑)。ハイドレーション程 量は持ち運べない。収納するザックによっては走りの腕振りの邪魔になる。等です

最近はソフトフラスクに拘らず ハードな素材のランニングボトルをするランナーも多いですね。

①と②で言いたいのは水分 飲み物はしっかり持参しようということです。

 

③ジェルやエナジーバー等の補給食

トレイルランはエネルギーの消費量の多いスポーツなのでエネルギーの補給は必須。

これを怠るとハンガーノック低血糖症状などでを起こして 最悪山中で動けなくなることも…。

かぼちゃもこれらの経験ありなのですが 視界が狭くなり ぼやけてきて 全身倦怠感で頭の中もぼんやりとなってきて とても怖い経験でした。

なのでどんな短い距離のコース設定でもトレイルに入る時は補給食は必ず携帯します。

種類はジェルなどの柔らかいものが多いですが しっかりと噛む固形のものや お餅みたいなもの等々様々です。

それぞれ味や性質の好みもあるのでいろいろ試してみるのがいいと思います。

走りながら消化吸収されやすく内臓に負担掛からないものが多いですが あえてトレーニングの為!と おにぎりやパンなどのしっかりしたものを持参するランナーいます。

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➃ファーストエイドキット

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万が一 自分や仲間が山で怪我をしてしまった時に応急処置をする為のキットです。

虫や蛇などに噛まれた時に毒を吸い出すポイズンリムーバーや止血する為の絆創膏やガーゼ テープや消毒液等々。

自分でドラッグストア等で買い揃えるのも良いですが 上記の様に最低限の物をセット販売しているものもあります。

使わないに越したことはないですが 万が一の時の為 用意してトレイルを走る時は常に携帯するのが良いです。

 

➄エマージェンシーシート

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防災用アルミシート

万が一山中で道に迷ったり悪天候に見舞われて身動きが取れなくなった時に身体を包んで体温の低下を防ぐシートです。動いてる時は気付かない山中の寒さ 停滞すると体温は一気に下がります。

ロングレース中に冷えてきた時にお腹に巻いて腹部や内臓を冷やさない為に使う方法もあります。

 

⑥地図やスマホの地図アプリ

www.yamareco.com

geographica.biz

トレラン 登山問わず山での道迷いは遭難 命の危険に繋がります。

山に入る時は事前のルート確認 地図の携帯は必須。

かぼちゃは上記のスマホ地図アプリをダウンロードしてます。電波が届かない山中でも事前に設定したルートをナビしてくれます。

ただしスマホアプリはバッテリーの消費が激しかったりするので 万が一救助を呼びたい時などにスマホの電池がない…なんて事態にならないように

やはり紙の地図を携帯しておくことが大切だと思います。

 

⓻GPS機能付きスマートウォッチ

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スマホあるから腕時計はいらないのでは?という人もいるかもしれませんが

距離や時間を把握したりを都度スマホを出す手間なく行えるスマートウォッチがオススメです。日々のトレーニングの管理にも使えますし トレイルランをするなら持っておいて損はないと思います。

最近は事前に地図ルートを設定しておくと走行中にルートをナビしてくれるランニングウォッチもありますがかなり高価なものになってくるので購入はなかなかハードルが高いと思うので 最初はシンプルな機能のものがオススメです。

 

⑧熊鈴

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自分が走る山は熊なんか出ないからいらないよ。っていう人多いかもしれないですが山の中にいる動物は熊だけじゃないです。猪や鹿 猿などの野生動物は 基本積極的に人間を襲うことはなくてもバッタリ遭遇した時 思わぬ防衛本能から向かってくることもあります。特に子連れの野生動物は危険。

遠くからでもこちらの存在を知らせる熊鈴を携帯して 野生動物に出会わないという対策が大切です。

また登山者や他のランナーに自分が近づいている事を知らせるという意味もあります。

登山者やランナー同士との衝突などの事故防止の意味でも熊鈴の携帯をオススメします。

 

⑨ホイッスル

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所謂笛なのですが

これも万が一遭難したり滑落して身動きが取れないなど緊急事態の時に救助隊や登山者などに音で自分の位置を知らせる為の道具です。

最近はトレイルザックにも標準的に備え付けられている物もあったりします。

山に入るにあたりそれほど大切な道具である ということがわかります。

 

⑩ヘッドライトもしくはハンドライト

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store.gentos.jp

「夜間走するわけじゃないからライトなんかいらないよ。」

スマホのライトがあるから十分。」なんて思っていませんか?

実はかぼちゃも最初はそんな風に考えている時期がありました。

でも山の中は下界より暗くなるのが早いんです。

時期にもよりますが15~16時前後でも山中真っ暗なんてことトレランしてると何度も経験しました。暗くなってくると特にトレイルや登山道が分かりにくくなって道迷いしやすくなるんですよね。

そしてスマホのライト。はっきりいって真っ暗の山中じゃ「屁のつっぱり」も

いいとこです(古い?)まったく光の量が足りず役に立ちません。

なるべくそんな時間に山中にいない行動計画を立てるのが肝心ですが初めての山域だと何があるかわかりませんので一つ購入して準備しておくのが良いでしょう。

 

ちなみに光の量 明るさですが トレイルランだと200ルーメン以上の明るさ が基準になると思います。購入時にしっかり確認するのが良いです。

 

 

 

いかがでしたか?

トレイルランに必要なもの きっとこの他にもたくさんあると思います。

上げていくと切りがなかったりするけど あれやこれやザックに詰めるのは正直大変ですが

でも徐々に何をどれだけ持っていくのか というのが経験で分かってきます。

安全に楽しくこのスポーツを楽しみましょう。

【読むトレイルラン】困難はマインドで変えろ トレイランナー ヤマケンは笑う !

どうも かぼちゃです。

今日は「読むトレイルラン」ということで今まで読んだ トレイルランナーが書いた書籍 を紹介しつつ感想等書いていきたいと思います。

 

このブログでもちょこちょこトレイルラン以外にかぼちゃの読書感想文を書いたりしてるのですが 

 

今回はトレイルラン+読書感想文

 

アスリートの書く文章って ハウツーモノだったり 自叙伝であったり いろいろあるんですが  トレイルランナーのそれはどれもある種独特の語り口があって好きなんですよね。

  

ということで

今回紹介するのは


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トレイルランナー ヤマケンは笑う~僕が170㎞の過酷な山道を笑顔で走る理由!です

books.rakuten.co.jp

 

トレイルランナー 山本健一

 

この名前を知ったのは 数年前BS番組 アスリートの魂の放送内でした。

 

現役の高校教師として勤務しながらもトレイルランナーとして100mileという長大な距離のトレイルレース

しかも国内だけでなく海外のレースで優勝 準優勝と常に上位入賞を果たしているアスリート。

それが山本健一選手(通称ヤマケン)です。

 

このヤマケンのインパクトは鮮烈で この放送をきっかけにかぼちゃはロードランニングからトレイルランにどっぷりハマる様になりました。

 

そんなトレイルランナーと高校教師の二足の草鞋(現在は教職を辞されてプロに転向された)で世界と戦うヤマケンの著書である本書は 著者ヤマケンが走り始めたきっかけからアスリートの魂でも放送されたレース グラン・レイド・レユニオンまでを記した内容になっています。

 

その中ではなぜ彼が海外の強豪犇めく100mileという過酷なトレイルレースを走りぬき何度も好成績を収めることができるのか?

長大なレースを制するアスリートがたどり着いたマインド メンタリティについて読み取ることが出来ます。

 

また要所要所で著者の長年の友人や元生徒 海外レースで共に戦うスタッフや彼を日々支える妻も文章を書き添えており 著者のまっすぐな性格や爽やかで周囲の人々を魅了する人柄を垣間見ることができます。

 

 

 

以下ざっくりと内容を記していきたいと思います。

 

冒頭は著者ヤマケンが山と出会い 走るきっかけになった出来事から始まります。

 

きっかけは単純な理由。でもそれが始まりだった

 

きっかけは中学生の時 父親の「お前が高校2年生の時 山梨でインターハイがあるぞ」という言葉。

その一言がきっかけとなり 地元山梨で日本一なると思い立ちます。

競技はなんでもいい。日本一になれるなら。

競技人口が多いのは競争が激しいから マイナースポーツがいい。

そんな理由で山梨の山岳部の強豪 韮崎高校に入学します。

山岳部の練習は想像以上に過酷。

厳しい練習の中で山と出会い 仲間と出会い 目標に向かって苦楽を共にしながら学んだ事 山での人と人との結びつきの強さについて語られいます。

 

興味深いのは 当初の目標であるインターハイ優勝 つまり日本一になること。

それを達成した描写が山岳部での日々の内容に比べ驚くほどあっさりと語られます。

後々この描写が本書で語られる著者のマインドの一端なのかと思います。

 

初めての挫折 そしてトレイルランニングとの出会い

 

次に著者はモーグルというスキー競技にのめり込み オリンピックに出場することを目標とします。

しかし続けるうちに競技中 自分の恐怖心をぬぐい切れなず成績が伸びないことやナショナルチームに選ばれた大学の先輩のメンタルリティやパフォーマンスを目の当たりにし 自身の限界を感じ挫折してしまいます。

 

モーグル競技をあきらめ臨時教職員として働いていた2004年 転機が訪れます。

日本のトレイルランニングレース 

長谷川恒男CUP通称ハセツネへの誘いです。

 

著者はこの日本を代表すトレイルレースをきっかけにトレイルランにのめり込んでいきます。

 レースを通して出会ったライバル。十分な準備をして臨んだ2度目の2005年ハセツネ。

しかし著者は苦渋を飲むことになります。

大会のレベルが上がった為 ゴールタイムは短縮できたが順位は変わらず 前の年は競い合っていたライバルにも差をつけられてしまいます。

 

雪辱を果たすべく2006年ハセツネに向けてさらに強度の高いトレーニングに取り組みます。

いかにトレーニングの強度を高くするか?それが当時のテーマだった。と本書にも記されています。

 

二度目の挫折 そして新たな始まり

しかしそんなトレーニングが祟り 手術が必要なほどの大きな怪我を膝に負ってしまいます。前十字靭帯損傷。

手術と走れない日々が彼の心に影を落としていきます。

 

走れない日々が続く中 ある人物からかけられた「怪我を受け入れること 今の自分の状況を受け入れる」という言葉を掛けられた時 彼の心理に変化が起こります。

 

順位や競い合って勝利することへの欲求が徐々に薄れ 走れること 身体を動かせることの幸せ 純粋に走れることを楽しむという考えにシフトしていったと記されています。

 

すると身体にも変化が起こりました。

競い合うことをやめたことで今まで身体に入っていた余計なストレスや力が抜け パフォーマンスが上がったというのです。

マインドが変わった事でパフォーマンスが上がった。

潜在能力を引き出すのをブロックしているのはこの考え方や心によるところが大きい

著者はこれを心身相関と記しています。

 

 

また日々のトレーニングへの向き合い方にも変化が起こりました。

それまで強度ばかりを求めていたトレーニングから強度調整し疲労をコントロールし

タイムに拘らず自分の身体の感覚に向き合ったトレーニングにシフトする。

 

勝つこと競い合う事への所謂欲求を捨て楽しむというマインドで出場するトレイルレース。

見る間に成績は(本人の意図せず)上がっていき

ついには2007年のハセツネで優勝していまいます。

(しかしここでも ハセツネ優勝という輝かしい栄光の描写はあまりに素っ気なく語られています。)

 

日本一から世界の100mileレースへ

 

ハセツネ優勝をきっかけに著者はステージを国内から国内外の100mileレースにシフトします。

ヨーロッパ最高峰 UTMB

日本初の100mileレース UTMF

グランレイド・デ・ピレネー

アンドラ・ウルトラトレイル

そして2014年 グランレイド・レユニオン

 

順位やタイムはあくまで副産物 おまけであってメインは

自身が走れる状況を作ってくれる人々(家族 チームメイト 職場 大会主催者やスタッフ 観客)への感謝と 

走りそのものや仲間と過ごす時間 レースでの様々な出会いを楽しむこと

 

それらの想いを胸に出場した2014年グランレイド・レユニオンで著者は自信が新たなステージに立ったことに気づきます。

 

 内なる野生への探求

順位に縛られずに走る事を楽しむこと

 その向き合う気持ちはそのままにパフォーマンスはどんどん向上していく。

すると もっともっと楽しみたい。そんな想いが生まれます。 

 

自分の限界はどこなんだろう?

もっと自分の力を出し切れたならもっと笑ってゴールできるはず。

それは捨て去ったはずの欲求なのだろうか?

 

ヤマケンは自問します。そして…

 

「涙を流す程 感動しながら 笑うことが出来ればいいな。」

 

昨年 プロトレイルランナーに転向した世界のヤマケンの今後に期待したい。

そんな一冊でした。

 

 

 

 

 

今さら聞けない?トレイルランニング 山でのマナーについて

どうも かぼちゃです。

 

トレイルランのマナーて何?

山でのマナー? やっちゃいけないことってあるの?

登山者と出会った時 すれ違う時どんなことに気を付ければいいの?

トレイルランを始めたけど わからないことばかり


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今回はそんな トレイルラン 山を走る上でのマナー ルールについて書いて行きたいと思います。

 

 

トレイルランナーのマナーについて

山はその登山道は皆で共有するフィールドです。

そこには皆が安全で快適に楽しめるルールとマナーが存在します。

 

 ある登山者からの話

以前 登山を趣味とする友人と話した時でした。

その時に かぼちゃはトレイルランニングをしていることを話たのですが

すると友人の表情が少し曇りました。

 

友人は各地の山を登る時 登山道で何度かトレイルランナーに遭遇することが会ったそうです。

彼はトレイルランナーの無配慮で身勝手な行動に何度も憤りを覚えたり ヒヤリとさせられることがあったと話してくれました。

 

先日の登山では自分の脇を後ろから走ってきたトレイルランナーが猛スピードで走り抜けた。

友人は当のランナーが声掛けもなく熊鈴もつけていなかった為 背後からの接近にまったく気づかなかった。あわや衝突の危険もあった。

ついに走り抜けるランナーを呼び止め 危険な行為を厳しく咎めた。

といった内容でした。

 

彼曰く「すべてランナーがそうだとは言わないが 自分が出会ったランナーは山でのマナーを守ったり 登山者に対する配慮が欠けている人が多い様に思う。

呼び止めて注意するのはこちらも気分が良くないしお互いにせっかくの休日台無しになるよね。」

 

一時、トレイルランナーの山でのマナーの悪さについてはニュースになったこともあり日本のプロトレイルランナーや関係者の方々が雑誌や書籍 講習会などで山でのマナーやルールを守る事の重要さについて声を上げながら説いて苦心されている時期があったのを知っています。

それも数年前の話です。

 

 

自分はロードランニングからトレイルランを始めた当初は 山でのマナーに疎いこともありました。

もしかしたら知らず知らずに誰かに迷惑をかけていたのかもしれません。

 

マナーやルールをちゃんと知ることで回避できる危険やトラブルもあります。

 

JTRAトレイルランニング安全マナーガイド 

JTRA(日本トレイルランナーズ協会)では「トレイルランニング安全マナーガイド」で10項目のマナーを作成し呼びかけています。

トレイルランをこれから始める または始めたという方は一度目を通しておいた方が良いと思います。

trail-runners.net

 

詳しくは上記のリンクからPDFファイルでダウンロードできますが ざっくりと以下に羅列し説明します。

 

①自然に敬意を払って行動しましょう

山は素晴らしいところでもあり怖い場所でもあります。思わぬ油断が事故に繋がったりします。

決して驕らずしっかりとした準備をして向き合いましょう。

山岳保険などを加入も一つの選択だと思います。

www.sangakujro.com

 

②安全第一。計画をしっかり立て、十分な準備を整えてから山に入りましょう。

体力と経験に合った無理のない計画を立てましょう。

山は街中とは違い困った時にすぐ誰かが駆けつけてくれるとは限りません。

無理をして山の中で動けなくなってしまった時に捜索活動や救助活動でたくさんの人に迷惑をかけてしまうことに繋がります。

事前の計画はしっかり立てましょう。

 

③トレイルは譲り合いましょう

登山では登りが優先です。

登りよりも下りの方が身体は不安定な為 もし仮にバランスを崩して滑り落ちた時に登ってくる人を巻き込んだりする危険があります。

 

下る側の方が登ってくる側より落石を起こしやすいという理由もあります。

登山中の落石事故は小さな石でも大きな事故につながります。

あなたがトレイルを駆け下りている時に下から登ってくる登山者が見えたらすぐに立ち止まり道を譲りましょう。

もし万が一石を落としてしまったら、大声で「ラーク」「落石でーす」等と注意を呼びかけましょう。

 

➃すれ違い・追い越し時は必ず歩いて

後ろから走ってくるランナーの気配というのは歩いてる登山者には実はわかりにくいものです。

自分もハイキングなど山を歩いている時に後ろから走ってくるランナーの物音に全く気付きませんでした。

突然後ろから猛スピードで登山者を追い抜いたりするのは思いがけず驚かせてしまったり 驚いて転倒や最悪の場合はぶつかったりと危険です。

必ず足を止め 少し離れたところからこんにちは~など声を掛けましょう。

熊鈴などを鳴らしながら走るのも良いと思います。

 

 

➄集団で走るときは、周囲に気を配りましょう

大人数のグループランは登山者に不安を与えたり 迷惑をかけてしまう恐れがあります。大人数で集まるときはスタート時間をずらしたり 少人数のグループに分けたりと工夫をしましょう。

 

⑥トレイルから外れないようにしましょう

決められた登山道から離れることで道に迷ってしまったり遭難の危険があります。

また踏み固められたトレイルや登山道を外れて走ることはいたずらにトレイルを広げてしまうことになり トレイル脇の植物を踏みつぶしてしまったり山の自然に負担をかけてしまうことになります。

 

⓻ゴミは全て持ち帰りましょう

これは言わずもがな 当たり前のことなのですが捨てる気はなくても 知らず知らずジェルの空等をうっかり落としてそのままにしてしまったりとすることが考えられます。ゴミ入れなどを持参したり ザックのゴミ入れポケットに確実に入れて山を汚染しないようにしましょう。

また食べ物のゴミ等は普段その山にはいない獣などを呼び寄せてしまったり その山に入る他の登山者やランナーに迷惑をかけてしまう事に繋がります。

 

⑧トイレは極力所定の場所ですませましょう。使った紙は持ち帰りましょう

人間の汚物も自然を汚染することに繋がると言われています。

事前にトイレを済ませたり 計画でトイレの位置を確認したりと準備しましょう。

それでも生理現象…やむを得ない時もあります。

その場合 水源は避けて用を足しましょう。

 

山のトイレは維持にコストが掛かります。使用料などは必ず払いましょう。

またその他の注意書きがある場合は従いましょう。

携帯トイレ等持参するのも一つですが 使用した紙など自然に還らないものは持ち帰りましょう。

 

⑨動植物を大切にしましょう

珍しい植物だからといって持ち帰ったり 花や景色の写真を撮るためにトレイルを外れ植物を踏み荒らさない様に注意しましょう。

 

⑩あいさつをしよう

これも山では当たり前のマナーですね。

登山者もトレイルランナーも同じ山という自然を共有する仲間です。

挨拶をし 挨拶を返しましょう。

無言や挨拶を返さないランナーは不気味で怖い印象を与えてしまいます。

走ることに集中しすぎたり 追い込み過ぎて挨拶もままならないということが無いようにしましょう。

また挨拶を交わすことで 万が一事故に巻き込まれたり遭難した時など「あ、〇〇時頃に〇〇辺りで挨拶した人かも」といった情報が救助や捜索の手がかりになる場合もあります。

 

 

ルールとマナーを守ること それが山を楽しむ皆の安全を守ることや自然を守ることに繋がります。

皆が気持ち良く山を楽しめる楽しめる様に ルールとマナーを守りましょう。

 

 

 

初めてのトレイルラン 揃えるもの~ウェア編~

どうもかぼちゃです。

トレイルランのウェアて何を買えばいいの?

普段のロードのランニングウェアじゃだめなの?

ランシャツとショーツ以外に何が必要なの?

初めてのトレランのウェア選びは疑問も多いと思います。

今回はそんなトレランウェアについて説明したいと思います。

kabocha-8.hatenablog.com

 

 

 

そもそも普通のランニングウェアとどう違うの?

正直言うとトレイルランニングをするのにロードランニング用のウェアで走れないのかと言われると そんなことはありません。

 

かぼちゃもトレイルランニングを始めた当初はアディダスのロードラン用の上下で走っていましたし 上着はユニクロのウインドジャケットを使ってました。

 

でもトレイルラン専用のウェアは山で走る為の機能が備わっているのです。

まずはロードランニングとトレイルの違いについて説明したいと思います。

 

ロードとトレイルの違い

ほぼ同じペースで走り続けるロードランニングとは違い トレイルランは起伏に富む未舗装路を走るスポーツです。

時にはゆっくりと歩かないと登れない急登や不安定な路面があったり 立ち止まったりペースを落とさなければならない状況が多々あります。

 

その為激しく動いて体温が上がり 大量に汗をかいた後 歩いたり止まったりすることで運動量が減った時に急激に身体が冷えることがあります。

こういった汗冷えに対応する為の機能がトレイルランのウェアには求めれらることになります。

 

また同じフォーム つまり同じ動きをずっと続けるロードランニングと違い トレイルランでは急登や走りながら障害物を越える為に腿を高く上げる場面も多いのが特徴です。

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天気の良い日でも風通りの良い山頂などは汗をかいてると一気に冷えるもの

以上の事を踏まえてトレイルランのウェアの機能についてオススメ商品と共に説明したいと思います。

 

トレイルランウェアの機能

①トップスについて 

Tシャツやノースリーブ 長袖など様々ですが

激しい汗などで濡れても直ぐに乾いてベタつかない吸湿速乾性が高いものが多く

直ぐに乾くことで止まった時の汗冷えを防いでくれます。

 

またザックを背負うことが前提の為 肩周りの生地がしっかりしていたり 肩の縫い目を普通のシャツよりずらしていたりといった特徴もあります。

www.patagonia.jp

 

加えてドライレイヤーという高機能メッシュアンダーウェアがいろんなメーカーから出ています。 

これはかいた汗を素早く肌から離して ウェアに移してくれるというもの

素肌が汗で濡れている時間を少なくしてくれ速乾性の高いウェアと合わせることでより冷えからランナーを守ってくれます。

www.finetrack.com

※ドライレイヤーと言えばファイントラック。一枚買って損はないアイテムだと思います。

 

②ショーツについて

ショートパンツ

先にも書いた通り トレイルは激しい急登や障害物が多く腿を高く上げたりということが多い。その為 トレイル用ショーツは生地の裁断方法やスリットが入っていたりとし腿上げがしやすい構造になってます。

 

また特徴としてポケットがあります。

トレイルランではジェル等を携帯して走る事が多いため それらを走りを妨げず収納できるポケットが多数ついているショーツが多く発売されてるのも特徴です。

www.patagonia.jp

※トレイルラン複数ポケットショーツの代名詞 ストライダープロショーツ。

腰部に5つのメッシュポケットがあり ジェルや小さめのソフトフラスクや軽量シェルなど入れることができます。オススメのショーツ。

 

③アウターについて

雨具レインウェアや防風用のソフトシェルなどがあります。

 

これらの特徴として登山などで使われるレインウェア等に比べて薄く軽いというのがあります。実際に手に取るとビックリする程 生地が薄いですが高機能なものが各メーカーから出ています。

またパッカブル機能といって拳くらいの大きさに小さく丸めたり折り畳めたりする機能があるものが多いです。

 

ランニングの腕振りを妨げない様に立体的な裁断がされているのも特徴です。

www.patagonia.jp

※フーディニジャケットは特に使い勝手良くオススメ。

ワンサイズ大きめを購入するとザックを背負ったまま着る事できて脱ぎ着する時に荷物を下ろさなくて良いというメリットがあります。

 

➃ソックス

ソックス?靴下なんてなんでもいいんじゃないの?

と侮ることなかれ

 

トレイルでは水溜まりや沢 川などを渡ることが多々あります。

ソックスが濡れることで足も濡れてふやけて柔らかくなってしまうことにより靴擦れやマメを起こしてしまう原因になってしまいます。

その為 トレイル用のソックスは足をドライに保つ速乾性が高いものが多いです。

また激しいアップダウンでシューズの中で擦れる為 生地が厚めのものも多いのが特徴ですね。

drymaxjapan.com

 ※世界で一番マメを作らないソックスという頼もしいキャッチコピー

機能性 耐久性共に◎でオススメです。

 

いかがでしたか?

トレイルランにおいてウェアは自分の個性が光る 一番気持ちが上がるアイテムと言っても過言でないでしょう。

各メーカーデザインも様々ですよね!

 

せっかく走るのだから 自分のお気に入りの一枚を身に纏って走りたいですよね。

そんなウェア選びも大いに楽しみましょう。

 

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