かぼちゃのトレイル日和

トレイルランを中心に 走ること 読むことについて綴っていくブログ

トレイルラン ロングレースでの胃腸トラブルと対策 予防

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どうも かぼちゃです。

トレイルラン ロングレースでの胃腸トラブルについて調べてみた
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100㎞や100mile等のトレイルランやトライアスロン等 距離も行動時間も長いレースにおいて多くのランナーが経験すると言われる胃腸トラブル。

レース中の食欲不振 嘔吐などと言った症状のため補給が出来なくなり 歩くこともままならないほどの状態に陥り 時にレースを途中で棄権するランナーも珍しくないと言います。

先日 ストレスか疲れからか胃腸のトラブルに見舞われてから気になって 自分なりにネットで調べてみようと試みました。

なかなかわかりやすいものが見つけられなかったのですが 数年前の雑誌RUN+TRAILの記事が読みやすくわかりやすかったので自分なりに解釈した内容をまとめておこうと思います。

 

ランニングにおける胃腸トラブル

ランニングの胃腸トラブルといっても症状は様々で考えられる原因もたくさん。

一概に「これが全ての原因」と絞れないのが現状とのことです。

それでも考えられる原因のいくつかが

上下左右の振動や着地よる衝撃

急性の胃炎

脱水

内臓疲労

逆流性食道炎等々。

胃腸トラブルと言ってもほとんどは胃の不調によることが多いが腸は稀に下痢症状などの事例もみられることもあるのでまったく無関係とはいえない。

その為胃腸トラブルと言われている。

 

その中で特に多いと言われるのが急性出血性胃炎という症状。

急性出血性胃炎

アルコールの摂取や激辛の食べ物 ステロイド等の薬品やストレス等の様々な理由で急激に胃の粘膜に炎症をおこし出血を伴う胃炎。

症状

みぞおちの痛み 膨満感 吐き気 嘔吐等。

症状の重さによっては発熱や疲労感の蓄積 頭痛や吐血といったものもある。

これらの症状によってレース途中からジェルや固形物はおろか水さえも受付けなくなり補給が出来ずハンガーノックに陥り動けなくなりレースを途中で棄権してしまうといった結果に繋がってしまう。

ランニングにおける原因

胃粘膜には大きく分けて粘膜を守る「防御因子」と胃や胃粘膜に負担をかけてしまう「攻撃因子」の2つがある。

防御因子とは…胃の粘膜内の血液の微小循環や胃粘液。

攻撃因子とは…胃液や消化液であるペプシン。

 

激しい運動によって身体の血液は動かしている筋肉に集中し胃腸の血流は低下する。その為胃粘膜の機能も低下し粘液の分泌も減少する。そして運動中は身体にストレスが加わっているため自律神経は副交感神経より交換神経優位になるため胃の蠕動運動も低下する。

つまり防御因子が低下する。

しかし身体が外的なストレスを受けた時 副腎という臓器からステロイドホルモンが分泌されることで 胃酸や消化液はあまり減少することなく分泌される。

つまり攻撃因子は低下せず 防御因子より優位になる。

こうした防御因子と攻撃因子のバランスが崩れることによって胃酸や消化液で胃粘液が少なくなり胃粘膜がダメージを受けてしまう。

この胃酸や消化液によるダメージで胃粘膜に腫れやただれ 出血が起こる。

それによって引き起こされる みぞおちの痛み 膨満感 吐き気 嘔吐を伴う急性出血性胃炎がトレイルランにおける胃腸トラブルの一つと言われている。

対処方法

レース中の対処方法として効果的と言われるのが攻撃因子を減らす方法で胃の中のpH(水素イオン濃度)を上げ中性に近づける作用がある薬 つまり胃酸の分泌を抑える薬が効果的とのこと。

それにはH2ブロッカーやPPIと言った内服薬があるがそれぞれ特徴がある。

H2ブロッカー…即効性があるが効果はそれほど強くはない。市販薬でも手に入りやすい。ガスター10 ファモチジン錠等

PPI(プロトンポンプ阻害薬)…効果は強いが効果が出るのに時間が掛かる。市販薬ではないので医院で処方が必要になる。オメプラゾール タケプロン ラベプラゾール等

どちらにしろいきなりレースで使うのではなく練習の時などに服用して効果を試してみることが大切。

それでも回復しなかったら

レース中 H2ブロッカーやPPIといった薬で回復が見られなかったら急性胃炎以外の原因が考えられるとのこと。

例…平衡感覚を司る器官が弱く振動や揺れに敏感。

酔い止め薬等を試してみる。

例…ピロリ菌感染を持っており普段から胃粘膜が悪い状態でトラブルを起こしやすい。

ピロリ菌除染(保険適応)をする。等

予防策

上記のような内服薬による対処方法以外に事前の予防策としては考えられるのは以下のようなもの。

練習で長い距離 長い時間でのランニングのストレスに慣れておく。

レース前は練習からの疲労をしっかりリカバリーしておく。

普段から胃に負担を掛けるたばこ お酒 香辛料や塩分高めの食事を控えておく。

胃酸は夜に多く分泌されるので レース前日の夜に上記の薬を服用しておく。

等々。

 

ロングレースでよく聞く胃腸トラブル。

症状 原因様々。対処法も先に述べた以外にもフォームの矯正 食事の見直し 補給方法 リカバリー等々とまだまだたくさんあって 奥深いです。また機会があればもう少し掘り下げてみたいと思います。

レースでも まったく問題なく最初から最後まで走り切れるという強者のおられるとのことですが 今回の内容が何か参考になれば幸いです。

ここまで読んで頂きありがとうございます。

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