【読むトレイルラン】マンダラート 上田瑠偉 CHANGE 勝利への戦術秘鍵
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どうもかぼちゃです。
読むトレイルラン
今回紹介するのは日本を代表するトレイルランナー・スカイランナーであり2019年SWS王者である上田瑠偉。
そんな世界の上田瑠偉の強さに触れる一冊。
これからのトレイルやマラソンのレースで記録更新を狙うランナーにオススメ
上田瑠偉 CHANGE 勝利への戦術秘鍵です。
本書の内容
2014年 日本山岳耐久レース(ハセツネCUP)で驚異的なコースレコードで優勝した日本山岳レース界の至宝 上田瑠偉。
以降も輝かしい戦績を築き続け2019年スカイランナー・ワールドシリーズ(SWS)にて世界王者となる。注目すべきは上田瑠偉が2018年に目標に掲げた世界チャンピオンという目標達成年が2022年だったこと。
なぜ彼は3年も早く目標達成を実現し得たのか?
そこにはトップアスリートが活用する目標実現ツール「マンダラート」の存在があった。
本書は上田瑠偉のマンダラートと彼の言葉と共に彼が世界一という目標達成に向けてどのようなことを考え実践してきたのかを紐解く内容になっています。
マンダラートとは
「曼荼羅」をモチーフとした1987年に今泉浩晃氏により考案された思考促進ツール。
中心のマスに目標「A」を掲げ その周囲の8つのマスに目標を実現するための要素「B1~B8」を書き込む。
さらに「B1~B8」の要素を周囲の9マス単位のスペースの中心に置き それぞれの要素に関する詳細かつ具体的な要素「C1~C8」を書き込んでいく。
目標を言語化・可視化することで思考の顕在化 さらには目標の達成を促進する効果を深めていくというもの。
以下本書が語るマンダラートの効果です。
本書が語るマンダラートの効果
①自分を冷静沈着に客観視することが出来る
目標「A」を設定し「B」そして「C」と合計64個の要素を考えることは大変。
しかし自分を冷静に見つめなおす機会は意外と少ない。
作成作業自体に自分を客観視できる効果が期待できる。
②不足要素や強化点の認識と実践
目標実現に必要不可欠な要素としてマスに書き込んだ要素は「不足要素や強化点」。
普段見て見ぬふりをしていたりスルーしていた要素を改めて認識することが出来る。
さらに列挙した不足要素や強化点を補填するよう努力するこで目標実現がグンと近づいてくる。
③言語化・可視化による刷り込み
普段から実行しようと思っていた なんとなく感じていた~。
そんなおぼろげな内容が言語化することで目標実現に必要な要素が明確なものとなる。
さらに可視化することで刷り込み効果も生じる。頭で考え指を動かし文字にし目で認識する。五感を使うことで認識が深まる。
➃潜在意識の顕在化
ふとした時にアイデアが湧き出る。
解決策を思いついた。
そんないわゆる「ひらめき」。
マンダラートの作成と実践
思考→作成→実行→試行錯誤→思考…のサイクルがひらめきを生むトリガーとなる。
➄優先順位の明確化と再認識
BまたはCは1~8と順番を付けて埋めていく それは潜在的な自分の優先順位となっている。
つまり深層心理を浮き彫りにしたもので現状の不足部分や強化点に対して無意識に込めた意図を推察することができる。
⑥重要度の顕在化と再認識
⑤によって自分の重要視する度合いやジャンルを知ることが出来る。
⑦想像から創造への第一歩
マンダラートは壮大なイメージトレーニング。その際に思い描くイメージは必然ポジティブになる。
自分に対する肯定的な宣誓宣言は目標実現への近道になる
⑧作成がCHANGEにつながる
目標自体が見つからないという人は「A」を「目標を見つける」にしてみる。
そしてB1~B8の内容には興味のあることを挙げていく。スポーツ観戦や読書など~
そしてCには観たいスポーツや特定の試合 読みたい本など。
目標実現に向けて実行する過程で得られる経験が次の何かに繋がる。
感想
目標や課題の可視化 明確化する。
トレランやマラソン その他スポーツに限らず 仕事や生涯を通しての自分の目標や課題達成に使えるツールの一つであると感じました。
確かに目標を設定してマスを埋めていくという作業はなかなか大変ですが その作業の中で自分の取り巻く環境だったり 構成要素みたいなものに気づけ 自身の目標や課題達成の手助けとなったり自分自身を見つめ直すよい機会になるかも しれません。
これから様々な目標 課題に挑戦する方にオススメの一冊。
そしてその他にも本書には
上田瑠偉本人がメンタルを鍛える為に 実際に滝行を行ったエピソードや レースに対する 「本気度の数値化」や「山岳ランニングで必要な走力と山力」など興味深いエピソードやワードがたくさん出てきます。
本書で語られている上田瑠偉フランスへの移住はこのコロナ禍の影響で延期となっているようですが 今この現在が彼のマンダラートにどんな影響を与え そして これからどんな活躍を見せてくれるのか そんな期待も膨らむ一冊でした。