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【読書感想文】推しが好きすぎて 尊い。宇佐美りん  推し、燃ゆ

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どうも かぼちゃです。

 

【読書感想文】 宇佐美 りん  推し、燃ゆ 


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本書について

逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。第164回芥川賞受賞作で2021年本屋大賞にもノミネート。

デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞。

若干21歳 圧巻の第二作。

 

あらすじ

熱心にあるアイドルを追いかける主人公あかり。

”推し”であるアイドル上野真幸が女性を殴ったというニュースが流れ それを切っ掛けに”推し”上野真幸はSNSやネットニュース等メディアで批難の的となり 所謂 炎上する。

なかなか沈下しない燻ぶる炎で徐々に”推し”の人気に陰りが見え始める。

”推し”の存在 それを感じることに全てを奉げてきた主人公あかりは それでも今まで以上に 熱心に”推し”を応援していこうと決意する。

 

感想

まず著者が21歳と聞いてびっくり。

ミジンコ以下の語彙力 文章力しかないかぼちゃにとってはただただその筆力に驚くばかりです。

 

内容はSNSやブログを駆使して繋がる現代の若者の微妙な機微を丁寧に詰め込まれた そんな作品。

 

学校で家庭でバイト先で 「普通でいること」を強いられ そんな中で上手く立ち回れず 生きづらさを日々感じている主人公あかり。

 

"推し"を追い掛ける。

ただ その時だけは空っぽで 誰からも侵されることなく 自分が生きていることを実感出来る 。

 

この主人公の「生きづらさ」「苦しさ」というところがとても丁寧に表されています。

著者の感性。言葉の一つ一つがとても丁寧に紡がれていて そうして描かれる主人公の心の描写 機微で物語に徐々に引き込まれていく感じ。

自分はこの主人公ほどに何かを熱心に"推す" という経験はなかったけど それでも主人公あかりの虚無感とか喪失感といった感情をひしひしと感じることが出来 共感しているような気持ちになりました。

終始苦しくて 胸が締め付けられる様な感覚です。

 

SNSやネットで繋がった社会と若者。

生きづらさ。

「アイドル」「推し」「炎上」といった今の社会を切り取った そんな物語でした。

 

ぜひ読んでみて下さい。

 

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