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【読書感想文】瀬尾まいこ そして、バトンは渡された

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どうも かぼちゃです。

今年実写映画化もされる ほっこり心温まる物語を紹介。

【読書感想文】瀬尾まいこ そして、バトンは渡された

 

・著者 瀬尾まいこ

1974(昭和49)年、大阪府生れ。大谷女子大学国文科卒。2001(平成13)年、「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞 翌年単行本『卵の緒』で作家デビュー。2005年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞を、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞を受賞する。他の作品に『図書館の神様』『優しい音楽』『温室デイズ』『僕の明日を照らして』『おしまいのデート』『僕らのごはんは明日で待ってる』『あと少し、もう少し』『春、戻る』『君が夏を走らせる』など多数。

文藝春秋HPより抜粋

あらすじ

血の繋がらない親の間をリレーされ、四回も名字が変わった森宮優子 十七歳。だが、彼女はいつも愛されていた。身近な人が愛おしくなる 著者会心の感動作。2019年本屋大賞受賞作。

感想

最近 「親ガチャ」という言葉をよく聞きます。

「子どもは親を選べない」ということをスマホゲームのガチャになぞらえてそう呼ぶらしいです。最初かぼちゃは子どもを持つ親としてはなんとも複雑な言葉だと思いました。将来息子に「うちの親は~」なんて言う話がでるのでしょうか?というかガチャでいう当たりかハズレかで表現されるのか?それともレアかSRかSSRなんて評されるのか?

さてさてこの「そして、バトンは渡された」。

主人公 森宮優子は17歳の女子高生。生まれたときは水戸。その次は田中。その次は泉ヶ原。そして現在の森宮とこれまで4回も育ての親と苗字が変わっているという境遇の女の子。複雑な家庭環境の主人公が紆余曲折。時に傷つき 道を外れながらも懸命に生き逞しく成長していく物語…。ではなくて ほっこり愛情に包まれた心温まる優しい物語です。

冒頭 困った。全然不幸ではないのだ。少しでも厄介なことや困難を抱えていればいいのだけれど-中略 この状況に申し訳なく思ってしまう。

と 始まるように 周りの心配をよそに主人公 優子は自身の境遇を決して不幸と思っていません。むしろ自身の境遇に対して同情や憐れむような言葉を投げかける大人たちにやや困惑しています。「このあたりで意地悪な継母にいじめられているいったエピソードの一つでも持っていた方が周りの大人たちは安心するのだろうか?」なんて真剣に考えてしまう始末。

というのも様々な事情で家庭環境が変わってもそれぞれの継母継父は皆優しい人ばかりで たくさんの愛情を優子に注いでくれるのです。そんなちょっと変わった人生を送ってきた主人優子と登場人物とのやりとりが時に笑えて時にほっこりさせてくれ 読み終ったあとに心が温かくなる。そんな物語です。

 

他人からすれば不幸に見える境遇。でもそれが必ずしも本人の抱いてる感情とマッチしているとは限らない。

親ガチャという言葉がこの物語の中にあったとしたら 優子はどんな風に考えるのでしょう?

そして、バトンは渡された。

今年 永野芽郁さん田中圭さん石原さとみさんら豪華俳優陣で実写映画化とのこと。

そちらも楽しみです。

wwws.warnerbros.co.jp

 


 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

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