かぼちゃのトレイル日和

トレイルランを中心に 走ること 読むことについて綴っていくブログ

【読書感想文】妻に感謝を伝えたいと思った。 妻に捧げた1778話

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どうもかぼちゃです。 

 

この記事で50記事目になるようです。

 

これまでかぼちゃのトレイル日和を読んでくださってありがとうございます。

そしてこれからもよろしくお願い致します。

 

 突然ですが 奥様に感謝の気持ちを伝えていますか?

ありがとう と言葉にして伝えれていますか?

 

毎日 食事を作ってくれ 買い物をして 洗濯や家の掃除等の家事をこなし

お風呂を沸かし 夫の帰りを待ってくれている妻。

 

当のだんなは仕事が忙しいからと 家のことは妻にまかせっきり 

黙って帰ってきて ランニングウェアに着替え 走ってくるから~と家族の会話もそこそこに趣味のランニングに出かけて 汗だくで気持ちいい顔して帰ってきて「お~いお風呂」「飯~」スマホぽちぽち…。んじや寝るわ。 

 

みたいなことになっていないですか?

 

いやきっと皆さんは仕事もご家族のことも趣味もしっかりと向き合って過ごされている方々だと思います。

お恥ずかしいながら 上記のヒドイ旦那は これまさに以前のかぼちゃの生活でした。

こんな生活だと奥さんもまいっちゃいますよね。

 

奥様に感謝の気持ちを伝えよう。

より良い夫婦のあり方を考えてみよう。

 

そんな気持ちになる一冊をご紹介。

 

 

眉村卓さん 妻に捧げた1778話 です。

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著者 眉村 卓 

1934年大阪市生まれ。会社員を経て小説家になる。

大阪芸術大学教授。

作品に「なぞの転校生」「ねらわれた学園」「消滅の光輪」「時空の旅人」などがある。

 

内容

癌で余命は一年 そう宣告された妻のために小説家である夫はとても不可能と思われる約束をする。それは病気と闘う妻に毎日 一日一篇のお話を書き プレゼントするというもの。

夫はその言葉通り妻が亡くなるまでの五年間 話を書き続けた。

妻が亡くなった日 最後の原稿に夫が書いたのは…。

妻の為に書かれた1778篇から選ばれた19篇に 闘病生活と40年以上にわたる結婚生活を振り返るエッセイを合わせた ちょっと風変わりな愛妻物語。

(新潮新書あらすじ一部引用)

 

本書を読んで

 

妻が子供と共に所用の為に数日実家に帰ることとなり 束の間の1人生活です。

 ほんの数日のことですが仕事から帰ると家の中ががらんと寂しい雰囲気です。

 

外着を脱いでお風呂に入り一日の汚れを洗い落して 部屋着に着替え 洗濯機を回し

独り分の夕食を作ります。

大したものは作れませんが 学生時代から妻と出会う社会人の一時期までは一人暮らしで自炊は苦ではありません。

キッチンの引き出しを開け フライパンなどの調理器具 食器や調味料を用意し 夕食を作り始めてふと思いました。

 

キッチンの棚を開けるとそれぞれきれいに整頓され 器具は用途ごとにまとめられて 取り出しやすく配置されている 調味料などもわかりやすく  食器用の洗剤やスポンジなどのストックもぬかりなく常備されています。

 

気が付くと妻が考えた最適な導線で作業がとてもしやすく工夫されていることがわかりました。

 

そういえばさっき部屋着に着替えたときに開いた衣装棚。

かぼちゃ 妻 子供の三つの棚があるのですが それぞれ当たり前のように部屋着 下着 普段着 仕事着など(かぼちゃのところはランニング系も)分けられていて その配置も使いやすい配置を妻が考えてしてくれているもので そもそも考えたらその衣装棚自体も妻が選んで買ってきたものでした。

 

気が付いたら季節の合わせて替えてくれている寝室の布団。

加湿器や布団を温める布団乾燥機。

 

いつの間にか用意されているリビングの石油ストーブやホットカーペット。

使いやすい吊り下げるタイプの小物入れや S字フック 鞄掛け等 そんなちょっとしたもの迄ものまで すべて今住んでいる住居に移り住んでからの5年間 妻が忙しい仕事 家事 育児の合間を縫って 少しずつ工夫し買い足したり削ったり配置を変えたりとして日々工夫してくれているものなんだなと気付きました。

 

お恥ずかしい話 なんだか今になって そんな妻の細かな気配りや工夫に気付き 我が家はそうした妻の想いで溢れていたんだと実感しました。

 

自分はどうでしょう?

ふと思い返してみます。

仕事と趣味にかまけて 家事はそっちのけで たまに掃除や気まぐれで作った夕飯で家事をした気になって 育児といっても休みの日に息子を公園につれて行き遊んだりする程度で 子供を見た気になっています。

 

妻は保育園の先生と話しをしたり プリントに目を通し 書類を書いたり 今年小学校に入る息子の筆記用具やその他の準備物 体操服の採寸なども休みの日に制服店に出向いて用意したりと膨大な作業をこなしてる。

入学後利用する放課後デイサービスの情報やピックアップ 必要な書類などを役場の担当者に聞いたりなども 密かに妻がしてくれていました。

 かぼちゃはランドセルを一緒に買いに行ったくらいです。

 

はずかしいのと申し訳ない気持ちと

そして今さらのように妻に感謝の気持ちが溢れてきました。

ありがとう。

 

妻の日々の家事 労力 工夫 家族に対する想い。

そんな言葉で言い表せれないような数々の苦労。知らず知らずに過ごしていました。

 

 

今年は妻と結婚して10年の記念の年です。

まだ結婚記念日は先なのですが そんな10年目にやっと妻の想い妻の大変な苦労に気付いた そんな日でした。

 

妻が息子と共に実家から帰ってくるまであと数日。

この感謝の気持ちを如何にして伝えよう。そんなことを考えています。

 

さてかぼちゃのごく個人的な話になって申し訳ありません。

なぜこんなことをつらつらと書いたかというと

本書 妻に捧げた1778話が著者眉村卓さんの妻に対する愛に溢れた物語だったからです。

その深い愛 想いに溢れた感動の物語。

 

結婚生活40年以上というからかぼちゃ家の10年とは比べるべくもないのですが 妻の闘病生活を支えながらも 毎日どんなに疲れていても一日一篇の話を考え しかも 短か過ぎず長すぎずとして 平均して一篇原稿用紙6枚程で商業誌に載ってもおかしくないレベルを維持しつつ死や病気を連想させるものにはしない クスっと笑える内容にする等々  様々な制約を設けつつも毎日書き上げるというその生活を5年以上も続けたという著者の想いと尽力に脱帽。

それでも妻の余命が僅かになってくると共に少しずつ著者の心情の揺れ動きに沿って話の雰囲気も変化していくのが感じられ それがなんとも言えない機微を感じながらの終盤は一気に心を連れて行かれたような感覚になりました。

 

本書を読み終えて感じたのは こんな美しい夫婦愛があるのかと 妻をひたすら想い尽くした実話であるということに涙が溢れました。

 

夫婦の愛 妻に対する感謝の気持ち そんなことに気付かせてくれ考えさせてくれる素敵な一冊でした。

 

www.shinchosha.co.jp

 

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